はじめに

Qlik Senseでは軸や集計の数式、ビジュアライゼーションをマスターアイテムとして登録することで、部品の再利用性やメンテナンス性を高めることが出来ます。特に、組織内で共通してよく使われる数式などは一度登録すれば再度入力する必要がなく、作業効率が高まるとともに、他のユーザーと共有する場合にも共有するユーザーが利用し易くなります。

マスターアイテムの作成手順については、シート編集画面の左側メニューからマスターアイテムを新規作成する方法と、作成したチャートの部品をマスターアイテムに追加する方法の2種類がございます。

ここでは、「シート編集画面の左側メニューからマスターアイテムを新規作成する方法」に従って「単一軸」と「ドリルダウン軸」、メジャーのマスターアイテムを登録し、散布図の作成を通じて登録したマスターアイテムの利用方法をご説明します。そして次に、商品別の合計利益額を表すバーチャートを作成し、「作成したチャートからマスターアイテムに追加する方法」に従って軸・メジャー・チャートをマスターアイテムに追加します。

準備

このエントリでは、「10分で試すQLIK SENSEでデータ分析」の手順に従ってQlik Sense Desktopのインストールとアプリの作成(「売上分析」アプリ)が完了していることを前提に作業を進めます。もし作業をまだ実施されていなければ、以下のリンク先の手順に従って作業を実施して下さい。

>>「10分で試すQLIK SENSEでデータ分析」

シート編集画面の左側メニューからマスターアイテムを新規作成する方法

マスターアイテムの追加

「単一軸」は「商品名」といった単一の軸、「ドリルダウン軸」は「商品カテゴリ」>「商品名」といった形の階層構成でドリルダウンできる軸になります。ここではそれぞれの作成を行います。

「単一軸」と「ドリルダウン軸」の登録

アプリのシートを開き、「編集」ボタンをクリックして編集モードに入ります。

左側のパネルから「マスターアイテム」のタブを開きます。

「軸」の「新規作成」をクリックします。

まず「単一軸」を作成します。項目の一覧から「商品名」を選択し、「作成」をクリックします。これにより「商品名」が軸として登録されます。

 

次に「商品カテゴリ」>「商品名」のドリルダウン軸を作成します。「ドリルダウン」を選択し、項目の一覧から「商品カテゴリ」、「商品名」の順で選択します。名前に「商品ドリル」と入力して「作成」をクリックします。これによりドリルダウン軸が登録されます。

「閉じる」ボタンを押して「軸の新規作成」ウインドウを閉じ、マスターアイテムの軸に「商品ドリル」と「商品名」が追加されたことを確認します。

 

メジャーの登録

左側パネルの「マスターアイテム」から、「メジャー」の「新規作成」をクリックします。

数式入力フォームの「fx (数式エディタ)」のアイコンをクリックします。

 

右側の項目のメニューから「販売価格」、「Sum」を選択して「挿入」ボタンをクリックします。左側に「Sum([販売価格])」の数式が追加されたことを確認して「適用」をクリックします。

 

名前に「売上」と入力して「作成」をクリックします。

マスターアイテムのメジャーに「売上」が追加されたことを確認します。

同様の手順で以下のメジャーを追加します。

  • 名前: 利益率
  • 数式: (Sum([販売価格])-Sum([販売原価]))/Sum([販売価格])

以下の形で「売上」、「利益率」の2つのメジャーが追加されたことを確認します。

 

マスターアイテムの利用 – 散布図の作成

では作成したマスターアイテムを実際に利用してチャートを作成したいと思います。まず、新しいシートを作成してそのシートを開きます。

 

左側のパネルから「チャート」のタブを開き、「散布図」を空白スペースに配置します。

 

「軸を追加」をクリックし、「商品名」を選択します。このようにマスタアイテムに登録したアイテムは、他の項目とは独立して一覧上部に表示されます。

 

「メジャーを追加」をクリックし、メジャーの「売上」を選択します。

 

2つ目の「メジャーを追加」をクリックし、メジャーの「利益率」を選択します。

 

右側の「プロパティ」を開いて「データ」タブを選択し、メジャーの「売上」の「数値書式」を「通貨」に設定します。

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メジャーの「利益率」の「数値書式」を「数値」に設定し、書式から「12.3%」を選択します。

以下の様な散布図が完成しました。

次に、軸を「商品ドリル」に差し替えてみたいと思います。散布図の「プロパティ」を開いて「データ」タブを選択し、「商品名」を右クリックして「削除」を選択します。

散布図の「軸を追加」をクリックし、「商品ドリル」を選択します。

以下の様に「商品カテゴリ」ごとにプロットされた散布図が完成しました。シート右上の「完了」ボタンをクリックして編集モードを完了します。

ではドリルダウン軸の動きを確認してみたいと思います。「テレビ」を選択して「選択の確認」ボタンをクリックします。

「商品ドリル」は「商品カテゴリ」>「商品名」の2階層で定義されており、「商品カテゴリ」を選択すると下の階層にドリルダウンされてテレビカテゴリの「商品名」がプロットされた散布図が表示されます。

作成したチャートから部品をマスターアイテムに追加する方法

続いて、作成したチャートから軸やメジャー、チャートそのものといった部品をマスターアイテムに追加する方法をご説明します。

バーチャートの作成

新しいシートを作成いただき、以下のチャートを作成してください。

  • チャート:棒チャート
  • 軸:商品カテゴリ
  • メジャー:Sum([販売価格])-Sum(販売原価) ※

※ 「メジャーを追加」よりfx(数式エディタ)を立ち上げて、数式をコピー&ペーストしてください

以下のような商品カテゴリ別の合計利益額を表すバーチャートができました。

 

既成チャートの部品をマスターアイテムに追加

軸やメジャーをマスターアイテムに追加する

シート上で作成したチャートの軸やメジャーをマスターアイテムに追加することができます。ここでは、先ほど作成したバーチャートからメジャーを「利益額」として追加します。

作成したバーチャートを選択した状態で、右側「プロパティ」の「データ」タブ、「Sum([販売価格])-Sum([販売価格])」内のマスターアイテム「新規追加」をクリックします。

 

名前を「合計利益金額」に変更し、「作成」をクリックします。

マスターアイテムのメジャーに「合計利益額」が追加されました。軸に関してもメジャーと同様の手順で追加いただけます。

 

チャート全体をマスターアイテムに追加する

作成したチャート全体をマスターアイテムに追加することができます。

作成したバーチャートの上で右クリックし「マスターアイテムに追加」をクリックします。

名前に「商品カテゴリ別合計利益額」と入力し「追加」をクリックします。

マスターアイテムのビジュアライゼーションタブにチャートが追加されました。

 

まとめ

以上、マスターアイテム登録の方法をご紹介しました。頻繁に使われる集計やチャートをマスターアイテムに登録して組織で共有および利用することで、アプリの開発効率を上げることができます。