はじめに

人工知能(AI: Artificial Intelligence)はビジネスにおいて非常に大きな革新的変化をもたらす技術として注目を浴びており、例えば与信審査の自動化やヘルプデスクのチャットボットなどのビジネスの場でこの人工知能の技術が活用されています。ただ、こういった人工知能を利用した処理の自動化や省力化はその判断がブラックボックス化されており、インタラクションや人間の直感・視点が必要とされる複雑なビジネス上の問題解決への適用が難しいことが多いのが現状です。

そのような状況に対して、Qlikは人工知能などの技術と人間の直観力・洞察力を組み合わせ、あくまでも人間をビジネス上の意思決定の中心に置いた上でマシンインテリジェンスの威力によって人間の直観力を増幅させ、分析能力や意思決定能力を強化するといったアプローチをとっています。Qlikではそのようなアプローチを拡張知能(AI: Augmented Intelligence)と呼んでいます。ここではこの拡張知能(AI)の解説をさせて頂きたいと思います。

 

*すぐにQlik Senseの拡張知能を体験したい方は以下のハンズオン記事をご参照ください。

>>拡張知能(AI: Augmented Intelligence)を使った「チャート自動生成」を試してみよう

 

QlikのAI²により適切な判断を迅速に

Qlik製品には、データの連想インデクシング(Associative Indexing)を行うことによって思考の流れに従った探索・データ分析を可能とする連想技術と呼ばれる強力な特許技術が従来より組み込まれています(連想技術の詳細はQlikコア技術の「連想技術」と「インメモリ」をご参照ください)。それに加えて、Qlikはさらに2018年の製品リリースにおいて製品に拡張知能の技術の搭載を開始しました。Qlik ではこれらの2つの技術の組み合わせを 連想インデクシング (Associative Indexing) x 拡張知能 (Augmented Intelligence) = AI2と呼んでおり、これらの2つの機能の相互連携により分析作業の自動化・省力化や、ユーザーが分析作業において様々な支援を受けることが可能となっています。

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拡張知能の機能を提供するバックボーンとしてコグニティブエンジンが製品に搭載されました。コグニティブエンジンとは人間の認知機能に似せたアルゴリズムを備えたエンジンで、例えばユーザーの操作や取り込まれたデータ項目、作成済みのチャート部品などを学習してより適切な分析の推奨や提案を利用ユーザーに対して行ったり、データのパターンや相関関係、外れ値などを認識したりすることができます。このコグニティブエンジンにより、これまで分析者(人間)が行っていた煩わしいデータ準備やチャート作成が一部自動化されます。

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そしてその結果、分析者は煩雑なデータ準備やチャート作成作業に無駄な時間をかけることを最小限にとどめ、「分析から示唆を得る」、「アクションプランを考える」といったより付加価値の高い作業に集中することができるようになります。また、拡張知能が分析工程をサポートすることにより、分析ツールに不慣れな方や分析初級者のデータ利活用が進み、組織的なデータ利活用水準やデータリテラシーの底上げにもつながります。

 

コグニティブ・エンジンによる分析作業の自動化・高度な分析

では、具体的にQlik Senseにどのような拡張知能の機能が実装されているのでしょうか?ここではそれらの機能の一部をご紹介したいと思います。

データ準備の自動化(Self-Service Data Preparation)

コグニティブ・エンジンがデータを取り込む際に各項目のデータ型を自動的に判別し、値の分布など統計情報も自動で分析・可視化されます。さらに、項目名や項目に含まれる値に基づいて複数のデータセット間の推奨される関連付けが表示され、これを基に複数データセットの関連付けを簡単に行えます。

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チャートの自動生成(Insight Advisor)

Insight Advisorは取り込んだデータから項目やチャートの種類(表やグラフなど)、集計方法をコグニティブ・エンジンがすべて自動で選択し推奨してくれる機能です。一からチャートを一つ一つ手動で作成するのではなく、コグニティブ・エンジンが推奨として自動的に作成してくれたチャート一覧からクリックで選択・追加することで最小限の手間で分析作業を開始することができますし、「データを取り込んだものの何から分析してよいかわからない」というような場合にも分析者を支援してくれる有用な機能です。

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Insight Advisorが取り込んだデータセットの項目を解析し、適切なチャートを自動的に生成してくれることで、スピーディに洞察を得ることが可能です。Insight Adviser機能を体験したい方は以下にハンズオン記事がございますので併せてご参照ください。

>>拡張知能(AI: Augmented Intelligence)を使った「チャート自動生成」を試してみよう

 

チャートの自動提案(Chart Suggestion)

項目をドラック&ドロップすると、最適なチャートが自動的に表示される機能です。「顧客別の売上を分析したいがどのチャートを選択すればよいかわからない」というように、分析したい項目(顧客名、売上金額)は理解しているが適切なチャートがわからないといった場合に有用な機能です。データは取り込み時にプロファイリングされているため、項目(顧客名、売上金額)を分析のシート上にドラック&ドロップするだけで適切なチャートが選択されて表示されます。

 

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まとめ

以上、Qlikの拡張知能(AI: Augmented Intelligence)についてご紹介しました。コグニティブ・エンジンがデータ取り込み~データ準備~チャート作成に至るまでの各プロセスにかかる時間を短縮することで、分析者は示唆の発見やアクションプランの策定などより付加価値の高い作業に集中することが可能となります。

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