意思決定には、どの程度のデータがあれば十分ですか。

筆者:David Avery 本ブログは「Analysis Paralysis Part 1: When is Enough, Enough?」の翻訳です。

“ものには限度がある” という言葉があります。日常的によく聞かれる表現で、 降り続く雨、雑然とした部屋、あるいは多過ぎるアイスクリーム (実際にそんなことがあるかどうかは別として) などに使われます。 しかし、この言葉は分析にも当てはまります。

多くの組織でデータに基づく意思決定が王道となっている昨今、そんなことはあり得ないと思われるかもしれません。 データに基づく意思決定は、ほとんどの場合、すべての人に適切に機能します。 意思決定がより的確になり、意思決定者は、決定の理由を問われたときに根拠のデータを示すことができます。 このトレンドの成長は、ビジネスプロセスの効率化と迅速化、最終的には収益の拡大をもたらします。

それならば、何が問題なのでしょうか。 売上が多過ぎて困るとでもいうのでしょうか。

もちろんそうではありません。 しかし、一般な主張とは裏腹に、分析についても限度というものがあります。 企業にとって、利用できるデータは多ければ多いほどいいのですが、データが多くて分析ばかりするようになるのは問題です。 豊富なデータが利用できると、どんな質問にも答えがあると考え、必要以上に質問をするようになります。 しかしその結果、データに依存しすぎて決断をためらうようになります。

これに心当たりがある場合、組織が陥りがちな “分析まひ” の状態になっている可能性があります。 これを克服するコツは、”もう十分” と判断するタイミングを知ることです。

最初に検討すべき最も重要な問題は、 どの程度のデータがあれば意思決定に十分かという点です。データに関しては、適切なデータを適切なタイミングで使用し、適切な意思決定を行うことができる時間的制限があります。 しかし分析に時間をかけすぎると、時間が足りなくなったり、時間切れになったりします。時機を逸した意思決定は有効ではなく意味もありません。

次に検討する問題は、意思決定に最小限必要なデータ量のしきい値の特定です。これは主観的な問題をきわめて客観的な問題に転換することになるため一見不可能なようですが、考え方は単純です。 最小限必要なデータ量のしきい値は、行う意思決定の影響の大きさに比例しなければなりません。

この考え方を図に示すと、次のようになります。

なんて簡単… なはずはありませんよね。

データとビジネスに関して、解決策がそんなに単純であることはまずありません。 しかし、ついに私たちは、 どの程度のデータがあれば十分かという、ビジネス上の難問の 1 つに答えるための解決方法を考案しました。

さてその方法とは。 この続きは次回、「 分析の麻痺(2):  データが十分であることを確認する方法」でお話しします。