はじめに

本チュートリアルでは、無償で利用可能なQlik Sense Desktopを使って、短時間で試しにチャートやデータ・ストーリーテリングを作成する手順をご説明します。ソースデータとして「売上明細.xlsx」と「商品マスタ.xlsx」の2個のExcelファイルを対象としてQlik Senseに取り込み、売上分析アプリケーションを作成します。

準備

Qlik Sense のダウンロードと導入

以下のサイトからQlik Sense Desktopをダウンロードし、ダウンロードした「Qlik_Sense_Desktop_setup.exe」を実行してインストールを行って下さい。

>>Qlik Sense Desktopダウンロード

インストール中、Supported object bundlesのすべての項目にチェックをいれます。Supported object bundlesは、Qlik社がサポートする第三者開発によるチャートなどの拡張オブジェクト群です。標準チャートに加えて、Supported object bundlesを利用することでダッシュボードの表現力が向上します。

Qlik Sense は64bitのWindows OSのみに対応しています。詳細のシステム要件は以下のサイトでご確認ください。

https://help.qlik.com/ja-JP/sense/June2019/Subsystems/Hub/Content/Sense_Hub/Introduction/install-desktop.htm

 

サンプルデータのダウンロード

以下のリンクからサンプルデータをダウンロードし、ダウンロードしたZIPファイルを任意の場所に解凍してください。

>>サンプルデータ(売上データ)のダウンロード

ここでは、以下の2個のExcelファイルを取り込んで分析を行います。2つのファイルは「商品コード」をキーとして関連付けられています。Qlik Senseではデータの取り込みを行う際に同名のキーが自動的に紐付けられ、特に紐付を行う作業は不要です。

項目名
伝票番号
販売日付
都道府県コード
顧客コード
商品コード
数量
販売価格
販売原価

商品マスタ.xlsx

項目名
商品コード
商品名
商品カテゴリ
取引先コード

Qlik Senseの起動とアプリの新規作成

では、まずQlik Senseのアプリを起動したいと思います。デスクトップ上の以下のQlik Sense Desktopのアイコンをクリックします。

Qlik Sense Desktopが起動されますので、画面右上の「アプリの新規作成」ボタンをクリックします。

 

アプリの名称に「売上分析」と入力し、「作成」をクリックします。

 

アプリが追加されたことを確認し、「開く」をクリックすると作成されたアプリが開かれます。

データモデリングとデータの取り込み

データのロード

では、次に分析対象となるデータの取り込みを行います。まずは、商品マスタを取り込みましょう。事前にダウンロードしたファイルをエクスプローラー上で参照し、「商品マスタ.xlsx」をQlik Sense Desktopの画面上にドラッグ&ドロップします。

 

サンプルデータが表示されます。この画面では、チェックボックスをOFFにして列を取り込み対象から外すことや、列名を編集して変更することなどが可能です。ここでは変更は行わず、データをそのまま取り込みます。

 

データの内容を確認し、「データの追加」をクリックします。

 

データが正常にロードされたことを確認し、「閉じる」をクリックします。

 

次に売上明細を取り込みます。同様に「売上明細.xlsx」をQlik Sense Desktopの画面上にドラッグ&ドロップします。

 

「データの追加」をクリックします。

 

以上で、商品マスタと伝票明細の取り込みが完了しました。データ取り込みに成功していると、以下のようなデータマネージャーが立ち上がります。

 

データマネージャーでは、データテーブル間の紐づけを行うことができます。ここでは右側の「すべてをプレビュー」をクリックします。

 

Qlik Senseによりデータのプロファイリングが行われ、最適な形でデータの紐づけの推奨プレビューが表示されます。ここではそのまま右側の「すべて適用」をクリックします。

バブルの接合部をクリックすると「商品コード」で自動的にデータ間の紐づけがなされたことが確認できます。「商品コード」をクリックします。

 

その他のキーの紐づけ候補が表示され、また「カスタムの関連付け」で任意のキーを指定して紐づけることも可能です。ここでは右上の「データのロード」をクリックしてこのままデータをロードします。

 

「シートを編集する」をクリックします。

 

ビジュアライゼーションの作成

グラフの追加

データの取込みが完了しましたので、そのデータを使ってグラフを作成したいと思います。左側の「項目」タブから「商品名」をシート上にドラッグ&ドロップします。

 

以下のように商品名のテーブルが表示されます。

 

さらに「販売価格」を作成されたテーブル上にドラッグ&ドロップします。

 

以下のような商品名を軸として販売単価を集計した棒グラフが作成されます。※「推奨チャート」の機能が既定で有効とされているため、選択した軸とメジャーに応じて推奨されるグラフ(ここでは棒チャート)が自動的に推奨されています。

 

チャートを囲むオレンジ色枠線の右下をドラッグしてチャートのサイズを見えやすい形に調整してください。

 

チャートの設定変更

チャートを選択したまま、右側のプロパティの「自動 – 棒チャート」をクリックします。

 

他の推奨チャート一覧が表示され、これらを選択することで棒グラフではなくテーブルや円グラフなどの他のチャート種類に表示を変更することができます。ここでは変更を行わず、トップの「チャート種類」をクリックしてそのまま元の画面に戻ります。

 

また、推奨チャートが自動選択された状態ではプロパティは最低限の項目を表示する簡易表示状態となっています。より細かいプロパティを設定するために標準のプロパティ表示に変更が可能です。ここでは上部「詳細チャート」のトグルスイッチをクリックします。

 

以下のようにより多くのプロパティが表示されます。ここでは色を変更するために「色と凡例」タブから「色」のトグルスイッチをクリックします。

 

「メジャー別」を選択すると、メジャーの値の大きさによって棒グラフの色の濃淡が表現される色の表現に変わりました。

 

フィルタの追加

次に商品カテゴリでデータの絞り込みを行えるよう、フィルタの追加を行います。まず、左側からの「項目」メニューからキーボードの「Shiftキー」を押しながら「商品カテゴリ」の項目をシートの右側の空白スペースに配置します。

 

以下のようにフィルタが追加されました。(※ Shiftキーを押しながら項目をドラッグ&ドロップで追加することで、チャートではなくフィルターとして追加することができます。)

 

アプリの動作確認

では、作成が完了したアプリの動作を確認してみましょう。右上の「完了」ボタンをクリックして編集モードを完了します。

 

以下の形でアプリの作成が完了しました。

 

フィルタから項目をクリックして選択し、緑のチェックボタン(選択の確認)をクリックするとデータの絞り込みが行われます。

 

データが絞り込まれました。

 

選択された項目は上部の選択バーに表示されます。選択をクリアする場合には×マークをクリックします。

 

データ・ストーリーテリングの作成

最後に、作成したチャートを使ったデータ・ストーリーテリングを作成します。データ・ストーリーテリングとは、チャートのスナップショットを張り付けたプレゼンテーションのシートを作成し、データを分析するだけではなく、そこから得られた洞察や知見などをストーリーとした資料を作成できるものとなります。

スナップショットを取得するチャート上で右クリックし、表示されるカメラのアイコンをクリックします。

 

アノテーション(注釈)に「商品売上ランキング」と入力して「保存」をクリックします。

 

上部メニューの「ストーリー」を選択します。

 

「スナップショットライブラリ」のアイコンをクリックし、取得したスナップショットをスライドにドラッグ&ドロップします。

 

既定ではスナップショットの縦横サイズ比が固定されているため、それを解除するために「スナップショットのロック解除」アイコンをクリックします。

 

スナップショットの枠の角をドラッグしてサイズを調整します。

 

「テキストライブラリ」のアイコンをクリックし、タイトルやテキストをシートにドラッグ&ドロップして追加します。

 

左下の「+」アイコンでシートを追加することが可能です。今回はシートの追加を行わず、1ページのみのストーリーとしてそのまま再生を行います。

 

左上のスライド再生ボタンをクリックし、ストーリーを再生します。

 

ストーリーの再生が実行されます。このストーリーを利用してエアコン商品売上ランキングについてプレゼンテーションを行うことができます。ここでは、例えば「商品を別のカテゴリに絞ったら結果はどうか?」という質問を受けたとします。そのような場合でも、その場でソースのチャートを表示させて結果を確認することができます。棒グラフ上を右クリックし、「ソースを表示」を選択すると、ソースのグラフを表示することが出来ます。

 

スナップショットが取得されたフィルタ条件が適用されたソースのグラフが表示されますので、ここで異なった条件に変更して確認することができます。トップメニューの「ストーリー」をクリックするとストーリーの再生画面に戻ることができます。

 

まとめ

以上、このエントリではQlik Sense Desktopをインストールし、サンプルデータを取り込んで簡単なチャートやストーリーを作成する手順を実施しました。Qlik Senseでは複数のデータを取り込み、ドラッグ&ドロップで短時間でインタラクティブなグラフやチャートを作成できることがご確認いただけたかと思います。