ブログ著者:Jordan Morrow  本ブログは The Impact of Culture On Data and Analytics Adoption During COVID の翻訳になります。

新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、やる気を引き出す柔軟なリーダーシップが脚光を浴びています。リーダーシップをテーマにした最近の記事の大半では、リモートのみの職場関係のギャップを埋める方法、関与と共感を強めることの重要性、ワークライフバランスの適切性を高めるテクノロジーの導入の必要性が取り上げられています。

確かに、これらはどれも状況に即した重要な話題ではあります。しかし、この一人ひとりに合わせてやる気を引き出すスタイルのリーダーシップに移行するメリットを損ないかねない問題が生じつつあります。それは、文化をデータ主導型にできるかということと、データ主導型文化の育成におけるリーダーの役割、そして、この未曾有の危機のさなかであっても、データ主導型の文化に投資する意欲があるかという問題です。

リモートワークを推進するテクノロジーツールが多く導入されていますが、これにより従業員の日常業務に関わるデータが増加し、複雑化しています。コロナ以前から従業員は、データ主導型の意思決定を広く取り入れることを求めるリーダーの思いと、その期待に応えるための自らの能力との間にギャップがあることにプレッシャーを感じていました。ツール導入の結果、そのプレッシャーがさらに強まっているのです。

感染症の世界的流行前に作成された Qlik と Accenture によるレポート『The Human Impact of Data Literacy(データリテラシーの人的影響)』は、データ主導型への備えに関してリーダーと従業員でそれぞれの感覚に断絶があることを示しています。この調査の結果、以下のようなことが明らかになりました。

  • 最高責任者レベルの経営幹部の回答者の 75% が、従業員の全員または大半がデータを使いこなせると答えています。
  • 経営幹部の 79% が、従業員は生産性向上に必要なツールを利用できていると考えています。
  • 対照的に、従業員の 74% が、データを扱うときに負担や不満を感じると回答しています。
  • データに基づいて意思決定を行えば信頼性が上がると答えた従業員はわずか 37% です。また、ほぼ半数 (48%) は、たいていの場合、データ主導型のインサイトよりも直感を優先して意思決定を行っています。

今の従業員は、不透明な経済状況の中でビジネスを維持するために、コスト効率を何よりも優先して少ない労力で多くの成果を上げることを求められています。現在、自分の職務でデータからより多くの価値を効率的に引き出せるように、多くの従業員が、そのための時間、リソース、トレーニングを減らされています。今こそデータを戦略的に利用するときです。これは効率化を推進し、お客様とより密接な関係を築き、隠れたチャンスを発見するには不可欠です。そして、会社の生き残りと、収束後の成長を視野に入れたポジショニングに役立ちます。

リーダーは、データ主導型文化のメリットとデータリテラシースキルの価値を提唱することはできます。しかし、従業員にとってデータが興味のないものであったり、その探索の手段が限られていたりすると、従業員が意思決定のプロセスでデータを活用しなくなる可能性は非常に高くなり、はっきりと拒絶される可能性すらあります。リーダーは、今のように先行き不透明な時期であっても、適切なトレーニングと体系的なサポートを通じて従業員のデータに対する好奇心を高めたり、継続的に活性化したりする必要があります。

単体でデータアナリティクスに対する組織全体の好奇心を高められるようなツールやコースはありません。価値の高いデータ主導型ブレークスルーをもたらす環境は、いくつもの技術的要素や文化的要素が重なり合うことで生まれます。

データ品質とアクセスのしやすさの向上: どのようなビジネスにもデータはつきものですが、そのデータが必ずしもアクセス可能または利用可能であるとは限りません。関連性がある質の高いのデータにアクセスできなければ、当初は興味を持っていた従業員も不信感や不満を抱き、データの活用を止めたり、抵抗したりするようになるでしょう。

データリテラシースキルのトレーニング: データリテラシーとは、隠れたインサイトを含め、あらゆるインサイトを明らかにするためにアナリティクスプラットフォームやプロセスから成果を読み取り、理解し、議論する能力を開発することです。データサイエンティストになることや、高度な統計をマスターすることではありません。

より直観的なツール: 幸運なことに、組織はユーザーのニーズに応じた非常に直観的な最新のアナリティクスツールを通じて、最先端の AI やユーザーエクスペリエンスを活用できます。拡張知能が改善され、アナリティクスによって使いやすくなれば、ユーザーは試しに使ってみようという気になるでしょう。

探索を推進: 従業員にデータを使って成果を出してもらいたいなら、アナリティクス探索の時間を確保してください。上司からの推奨があれば、組織のあらゆる階層の従業員が、会社の文化と業績にとってアナリティクス探索が重要であることを理解できます。

ブレークスルーを高く評価: 価値の高いインサイトが明らかになったら、後から意図を割り当てたくなるかもしれません。しかし、もともとのデータ主導の直感に従って得られたインサイトこそが高く評価されるべきもので、データ分析と人間の想像力を組み合わせて実現できることを示す例として取り上げるべきです。

これらの手順を踏むことで、最終的な収益を大きく左右するデータ文化を推進できます。Qlik の委託により実施されたデータリテラシー指標に関する調査によると、データリテラシー(従業員がデータを読み、分析し、意思決定に利用し、データを使ってやり取りする力)の高い企業ほど、企業価値が 3億 2,000万〜 5億 3,400万ドル(3 ~ 5%)高くなっています。

データ主導型の文化を本気で確立するつもりなら、リーダーは自ら先頭に立ち、教育と強化を何よりも重視しなければなりません。文化として好奇心とデータ探索を推奨すれば、従業員はさらに自信をもってデータを利用し、データ主導型の意思決定を行い、最終的な収益をさらに高めることができます。そして、新型コロナウイルス感染症を無事に乗り越え、長期的成長の基盤を構築できるようになるでしょう。