はじめに

2015年2月13日にQlikTech社によるVizubi社の買収が発表され、Qlik製品群のラインアップに「NPrinting」が加わりました。

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NPrintingはQlikViewで作成した分析アプリケーションを、Excel, PowerPoint, Word, PDF, HTML, PixelPerfect(PDF)などのレポートフォーマットに変換・配信を行う機能を提供しています。この買収により、QlikViewの統一プラットフォーム上でデータ・ディスカバリの分析機能と、定型帳票などのレポーティング機能の両方を提供することが可能となりました。

ここでは、NPrintingの概要をご説明したいと思います。

QlikView NPrintingの構成

QlikView NPrintingはNPrinting DesignerとNPrinting Serverの2つの製品から構成されています。

QlikView NPrinting Designer

QlikView NPrinting DesignerはユーザーがQlikViewのアプリファイル(QVW)を元に、Excel, PowerPoint, Word, PDF, HTML, PixelPerfect(PDF)のフォーマットのレポートをデザインするために利用されるクライアントツールとなります。(尚、以下のNPrinting Serverが稼働するサーバー上にもインストールする必要があります。)

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QlikView NPrinting Server

QlikView NPrinting Serverは、DesignerでデザインしたレポートをE-mailや特定のフォルダに対して定期的に配信するなどの運用におけるプラットフォームとしての役割を果たします。

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また、以前のバージョンでは独立したオプションとして提供されていたOn-Demand機能がQlikView NPrinting Serverに同梱される形となりました。

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On-Demandの機能を利用することにより、QlikViewアプリ上でフィルタ条件を設定してレポート作成ボタンをクリックし、NPrintingレポート作成処理を起動してレポートをブラウザ上で作成することが出来ます。

レポート・テンプレートの作成

QlikView NPrinting Designer上でのレポート・テンプレートのデザインは、QlikViewアプリから読み込んだチャートの部品をドラッグ&ドロップで配置することで行うことが出来ます。

Excelレポート

NPrintingでレポート・デザインを作成する事前に、利用するQlikViewアプリのドキュメントレイアウト定義をNPrinting側に取り込みます。

取り込まれた定義が以下イメージの左側に表示され、例えばQlikViewのチャートを画像としてExcelに貼り付けたり、QlikViewのテーブルをExcel上に表として張り付けたりすることが出来ます。

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PowerPointレポート

PowerPointでも同様に、QlikViewで作成したチャートや表、変数などをシートに貼り付けることができます。これにより、例えば売上実績レポートをPowerPointでまとめて社内で配信している場合などは、その作業を自動化することが出来ます。

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Wordレポート

Wordレポートでは「目次」を利用してページにリンクを張ることが出来ますので、例えば以下の様に支店別で売上などを集計して、目次を付加した報告書を作成することなどが出来ます。

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HTMLレポート

HTMLレポートでは自由にHTMLタグを編集し、その中にQlikViewの画像や表を埋め込むことが出来ます。社内Webサイトに静的なチャート画像や表を公開している場合、NPrintingで定期的にチャートや表のデータを更新してFTPでHTMLページを更新するなどの運用を行うことが出来ます。

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PixelPerfectレポート(PDF)

より細かいピクセル単位でのレポートデザインが求められる場合、PixcelPerfectレポートで対応することが出来ます。

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高度な設定

レベルの作成

NPrintingの「レベル」の機能を利用することで、表示する情報の階層を設定することが出来ます。例えば、以下では「年」と「支店名」の2つのレベルを設定しています。

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この様なレベルの設定を行うと、以下の様に「2010年」の「広島支店」、「2010年」の「香川支店」といった形で、指定したレベルで複数階層にネストしてレポートを出力することが出来ます。

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フィルター設定

フィルタにより、データ出力の範囲を絞ることが出来ます。例えば、以下の様に「従業員名」が「高見 明」のみに絞るフィルタを作成します。

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このフィルタを適用すると、以下の様に出力データが絞られます。このフィルタを利用することで、例えば従業員に売上実績レポートを配信する際に、その従業員自身の売上データのみに対象を絞ったり、所属する支店・営業の売上データに絞って配信するなどの柔軟な対応を行うことが出来ます。

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条件設定

条件設定では、レポート作成タスクの実行条件を設定することが出来ます。例えば、QlikViewアプリの「売上ターゲット達成」テーブルに含まれる従業員のみにレポートを配信するといった条件を設定することが出来ます。

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条件は以下の様に「売上ターゲット達成」テーブルに値が含まれる従業員にのみ配信する、といった形で条件の設定を行います。

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レポート配信タスクを実行すると、以下の様に条件に一致しない従業員にはレポートが送信されません。

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レポートの配信

受信者の設定

レポート配信先の受信者は以下の様にファイル、ディレクトリサービス、QlikViewアプリに含まれるテーブルなどからインポートすることができます。

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インポートされた受信者は一覧で表示され、これらの受信者から配信先を選択します。

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タスクの作成

レポート配信を行うには、タスクを作成してどの受信者にどのレポートを配信するか設定を行います。

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レポートの配信は以下の様にメールにチャートを埋め込んだり、チャートを添付して配信することが出来ます。

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また、以下の様にフォルダに配信したり、プリンタへの印刷出力、FTPなども指定が可能となっています。

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スケジュールの作成

スケジュールを作成し、作成したレポート配信タスクを定期的に実行する設定を行うことが出来ます。

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まとめ

以上、このエントリではExcel, PowerPoint, Word, PDF, HTML, PixelPerfect(PDF)などのレポート・テンプレートの作成イメージや、レベル・フィルタ・条件などのレポーティングを制御するための高度な設定方法、レポートの配信方法などについて概要をご紹介させて頂きました。