はじめに

QlikViewでは従来よりSAP Connectorが提供されていますが、SAP Connectorのバージョン6.1からQlik Senseでも利用可能となりました。

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SAP Connectorのパッケージには以上の形で様々なコネクターのタイプが含まれていますが、この中で「SQL Connector」がQlik Senseで利用可能となっており、その他のコネクタータイプについては今後対応の予定となっています。ここではQlik SenseでのSQL Connectorの利用についてご紹介させて頂きます。(SAP Connectorは有償のパッケージとなっています。)

事前準備

SQL ConnectorはRFCモジュールを経由してSAPシステムに対してオープンSQLを実行しデータをQlik Sense側に取り込みます。事前にコネクターのインストール、SAPシステム側への移送ファイル(トランスポート)の適用やユーザー権限の設定などが必要となります。詳細については以下をご参照ください。

SAP SQL Connectorの利用

SAP SQL Connectorを使ったデータ抽出

新規アプリを作成し、「データロードエディタ」を選択します。

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「接続の新規作成」をクリックし、「Qlik SAP SQL Connector」を選択します。

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Host、Client、System Nr、Username、Passwordなどの接続情報を以下の形で入力し「Test connection」のボタンをクリックします。

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「Connection succeeded」と表示されると接続は成功です。「OK」ボタンをクリックします。

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「Create」をクリックします。

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データ接続に接続定義が追加されたことを確認し、「データを選択」アイコンをクリックします。

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テーブルの一覧が表示されます。

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ここでは「T003T(伝票タイプテキスト)」のテーブルを抽出します。検索窓に「T003T」と入力し、テーブルのチェックボックスをチェックします。

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データプレビューが表示されます。

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「Language」で「Japanese」を選択すると説明などが日本語の表記になります。

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「メタデータ」タブを選択するとメタデータが表示されます。「Show descriptions」を選択すると、Descriptionを表示することもできます。項目のチェックを外して取込み対象から特定の項目を除外することもできます。

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「スクリプトを挿入」をクリックします。

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スクリプトが追加されたことを確認します。

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右上の「データのロード」をクリックします。

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問題なくロードが完了したことを確認し、「閉じる」をクリックします。

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抽出したデータのQVDへの保存

上記ではSAPから抽出したデータをQlik Senseのアプリ内に取り込む処理を実行しましたが、取り込んだデータを圧縮してQVDファイルに一旦保存することもできます。後尾の2行にコメントアウトされたQVDファイルへの保存と、テーブル削除を行う処理が自動的に追加されており、これらのコメントアウトを削除することでその処理を実行することができます。

後尾の2行の処理のコメントアウトを削除します。

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[FolderConnection]の両側の[]を削除します。

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「接続の新規作成」をクリックし、「フォルダ」を選択します。

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QVDファイルの保存先フォルダパスを指定し(以下の例では「C:\data\sap」を指定)、名前に「FolderConnection」と入力します。

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ロードスクリプトを実行すると、QVDファイルに対象データが保存され、このQVDファイルからデータを別のアプリに取り込んで利用することが可能です。

クリックスタート・テンプレートの活用

SAPからのデータの取り込みとデータモデリングの作業をより効率的に行えるようにするため、SD,AR,AP,GL,MM,PP,HR,PS,COのモジュールに対してクリックスタート・テンプレート(QlikStart Template)と呼ばれるテンプレートのアプリケーションが提供されています。テンプレート自体はQlikViewのアプリとして提供されていますが、ロードスクリプトなどは流用してQlik Senseで利用することも可能です。

例えば、以下のサイトにSAP FI G/L向けのテンプレートが公開されています。

このテンプレートでは、FIモジュールの分析を行うために以下のSAPテーブルを取り込むスクリプトがテンプレートとして含まれています。

テーブル名 説明
T001 Company Codes
T003T Document Type Descriptions
TKA01 Controlling Areas
TGSBT Business Area Descriptions
T074A Special G/L Transaction Type Descriptions
T074T Special G/L Indicator Descriptions
BSEG Accounting Document Segment
T004T Chart of Account Descriptions
BKPF Accounting Document Header
FAGLFLEXT (New G/L) General Ledger Totals
GLT0 (Old G/L) General Ledger Totals
SKB1 G/L Account Master Company Code
SKA1 G/L Account Master Chart of Accounts
SKAT G/L Chart of Accounts Description
FAGL_011ZC (New G/L) Assignment FS Items
FAGL_011PC (New G/L) Items in Financial Structure
FAGL_011QT Text for Financial Items
SETLEAF Values in Sets
SETNODE Lower Level Sets in Sets
SETHEADERT Sets Descriptions
CSKT Cost Centre Descriptions
T894T Version Type Descriptions
KNA1 Customer Master
LFA1 Vendor Master

このスクリプトを利用することでSAP上の上記テーブルからデータを抽出し、以下の様データモデルを作成することができます。

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このデータモデルを利用して以下の様にチャートを作成していくことが可能です。テンプレートで全て要件が網羅されるとは限りませんが、テンプレートをベースとして必要に応じてカスタマイズを行っていくことでより効率的なアプリ開発を行うことができます。

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まとめ

以上、Qlik Senseでの「SQL Connector」の利用についてご紹介させて頂きました。